サブプライムローン問題に始まった世界的な金融危機は、2001年に誕生したJ-REITに初めての調整局面をもたらしました。一時は6.8兆円にまで成長したREIT時価総額はこの一年半の間に2.3兆円と急速に縮小しています。
さらに不動産市況が変化する中でJ-REITが破綻する事態も起こるなど、REITを取り巻く環境は一段と厳しさを迎えています。
そこで今回のセミナーは、J-REIT市場が再生復活するために、現状の問題点を分析し制度面の改革をどう進めていけばいいのか、また投資家にとってREITが本来どのような投資商品であるべきなのか、そのために運用側が持つべき考え方、運用の方向性やポイントとなる点を解説いたします。
また不動産マーケットの潮目が変わる中、REITの収益力がどうなるのか、個別銘柄の収益分析を行います。この機会に多くの関係者の方々にご参加頂ければと思います。

講師は、多数のREITへのヒアリングと物件の現地視察を行い、市場と独立した数少ないバイサイドアナリストとして活躍されている、REITアナリストの山崎成人氏。

1）投資商品としての問題点分析
　（投資口価格、騰落率、流動性、株式との相関性、投資主構成比率他）
2）制度上の問題点分析
　（外部運用、上場基準、増資手法、M&A・合併他）

1）財務分析から見るニューシティ・レジデンス投資法人の破綻
2）ニューシティ・レジデンス投資法人破綻処理における問題点分析
3）ニューシティ・レジデンス投資法人再生のシナリオ
4）他銘柄への影響と今後の見通し

1）銘柄収益分析、リファイナンスリスク分析の仕方
2）バリュエーションの見方
3）投資判断の仕方
4）REIT商品特性の再認識

1）不動産投資マーケット今後の動向シナリオ
2）不動産マーケット回復に必要な条件
3）不動産ファンド企業が生き残るための条件
4）転換期における収益不動産運用に求められるAM能力とは
5）不動産市場におけるREITの機能

1）2009年以降のREIT市場の見通し
2）監督当局・東証に求められるもの
3）投資商品としての制度改革
4）投信法における投資法人としての制度改革
5）REIT市場復活のための条件
（信用売買の是非／増資手法の見直し／上場基準の厳格化／外部要因による影響の抑止／資産運用会社の独立性）